第6話 - 「街での一夜」
しばらく歩いていると、どこからか声がした。
「おい、お前ら。カップルでおデートかい?」
振り向くと、そこには目つきが悪いオッサンが1人、立っていた。片手には光るナイフを持っている。
「にいちゃん、金、置いてけよ。おっと、その子もだ」
ツヨシは冷静に言い放った。
「失せろ。でないと、痛い目に合うぞ!」
オッサンは舌打ちをしながら、ナイフを振りかざしてツヨシに襲いかかってきた。
その瞬間、ティナが叫んだ。
「今よ!」
ツヨシはその言葉を合図に、ナイフを持ったオッサンの右手に向けて、ハンマーを振り下ろす。
ナイフは弾かれ、オッサンは驚いた表情を浮かべて後ろに倒れそうになった。
ツヨシはその隙を逃さず、もう一度ハンマーを振り下ろしてオッサンの頭に一撃を加えた。
オッサンはふらつきながらも、なおもツヨシに再び襲いかかってきた。
「この野郎!」
ツヨシは再びハンマーを振り下ろすと、オッサンの頭にもう一撃を加えた。
オッサンはそのまま気を失い、地面に倒れた。
ツヨシは息を整えながら、倒れたオッサンの懐から3万円を奪い取った。
「これで少しは生活できるな」
ツヨシは苦笑しながらつぶやいた。
ティナは安堵の表情を浮かべ、ツヨシに微笑んだ。
「ありがとう、ツヨシ」
その日の夕方、二人は最初の街にたどり着いた。
この街で、何か武器や道具など、役に立ちそうな物が買えるかもしれない。
「このままだと、もっと強い盗賊には勝てないかもしれない」とツヨシは思った。
ティナの家から持ってきたハンマーでは、これからの戦いには、少し不安だ。
街の中心にある武器店らしき店に足を運んだ。
店内に入ると、次のような武器が並んでいた。
ムチ 1万円
高級ハンマー 3万円
弓 5万円
ロングソード 15万円
刀 20万円
サーベル 20万円
サブマシンガン50万円
手榴弾 100万円
ツヨシがティナの方を見ると、ティナが申し訳なさそうに言った。
「ごめんね、私もあんまりお金は持ってないの。10万円ぐらいならあるけど…食費や宿泊料を考えると、あんまり使えないかも」
ツヨシは一瞬、目の前に並ぶ武器を見つめた。
「ロングソードやサーベルを買うのは無理だし…」
ツヨシは少し悩んだ後、高級ハンマーを指さした。
「これにしようよ。ハンマーなら慣れてるから、すぐに使えるし、もう少し強い盗賊にも立ち向かえるかもしれない」
ティナはうなずきながら微笑んだ。
「そうね、私もそう思うわ」
その後、ツヨシとティナは食堂で軽い食事を取った後、ホテルへ向かうことにした。
歩きながら、ツヨシは心の中で自分を落ち着かせようとした。
ティナの笑顔が頭に浮かび、その優しさに胸が高鳴るのを感じた。
心の中で、どうしてもその気持ちを抑えきれない自分に気づいた。
視線を逸らすことで、自分を落ち着けようとしたが、やはり気になって仕方がない。
「ティナは、あんまりお金がないって言ってたけど…、一緒の部屋に泊まることになるのか...?」
胸の中で、期待と不安が交錯していた。
次第に心拍数は上がり、呼吸も少し乱れがちになる。
それでも、ティナが微笑んで「どうぞ」と優しく部屋を招き入れてくれると、その安心感に少しだけ心が落ち着いた。
部屋に入ると、心地よい温かさと落ち着いた雰囲気に包まれていた。
ティナは部屋の隅でお茶を淹れながら、ツヨシに話しかける。
「今日はすごく疲れたね。でも、だいぶ洞窟まで進んだわ。うまくいけば、明日には洞窟にたどり着けるかもしれない。ツヨシのおかげよ、本当にありがとう」
ティナが微笑んでお茶を差し出す。その優しさに、ツヨシの胸はさらに高鳴る。
ティナの目を見つめると、心の中で彼女への感情が溢れ出しそうになり、その気持ちを必死で抑え込んだ。
「じゃあ、私、先にシャワーしてくるね」
とティナが静かに言った。
その言葉に、ツヨシは思わず目をそらした。
ティナの存在が近すぎて、彼女の笑顔に耐えることができなかったからだ。
ティナは、シャワーを済ませると、浴衣姿で部屋に戻ってきた。
柔らかな布地が揺れ、髪からはほのかな香りが立ち込めていた。
その光景に、ツヨシは心臓が高鳴るのを感じた。
「ツヨシもシャワーしてきてね」
ティナの優しい笑顔に、ツヨシの心は揺れた。思わず心の中で、彼女にもっと近づきたいと感じたが、無理にその気持ちを抑え込んだ。
ツヨシは心臓が鼓動を速めるのを感じながらシャワーへと向かった。
(続く)